放射線(CT)検査
CTとは?
CTとはコンピュータ断層撮影の事で人体の輪切り像が得られる検査法です。
今日では、画像処理を行うコンピュータの高速化などにより常に動き続ける心臓の撮影も可能となりました。
今日では、画像処理を行うコンピュータの高速化などにより常に動き続ける心臓の撮影も可能となりました。

64列マルチスライスCTとは?
64列とはX線を検出する検出器の列数です。従来の検出器が1列のCTに比べて単純には64倍の速さ・密度で撮影することが可能です。
特殊な血管撮影装置で行われていた心臓カテーテル検査などの危険を伴う検査が、CT室で短時間で安全に行うことができます。
何ができるのか?
頭部CT
脳出血・脳梗塞など、造影剤を用いて脳腫瘍や脳血管・頚動脈の血管病変の診断に用います。突然の頭痛には頭部CTを行って、脳出血や脳梗塞の除外診断を行います。
頭部・頚部血管撮影
造影剤を使って血管を見えるように画像処理します。血管の狭窄や、くも膜下出血の原因となりうる未破裂動脈瘤などの検索ができます。

歯科インプラント手術用シミュレーションデータの作成

インプラントの埋入手術は高い精度でインプラント体を骨に埋入させる必要があります。CTの高精細なデータにて効率が良く安全な手術を行うことができます。
当院では近隣歯科医院様の依頼により歯科インプラント術前撮影を行っています。
胸部CT
肺癌に対して最も有効な診断方法です。肺炎、肺線維症、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、アスベスト肺、動脈瘤や肺動脈血栓(エコノミークラス症候群)などの診断が可能です。
心臓CT
心臓の冠動脈の評価を行います。狭心症や心筋梗塞の予測検査の一助として用います。詳しくは後述します。
胸部の肺癌検診

喫煙者の方は肺癌・COPDなどのリスクが高いので、CT検診を勧めます。
喫煙者の肺癌リスクは非喫煙者の4~5倍(男性)といわれています。
また、過去にアスベストなどを扱う仕事をされていた方には、胸膜腫瘍(悪性胸膜中皮腫)のリスクがありますので、CTをお勧めします。
腹部CT
肝・胆・膵・腎・膀胱・前立腺などの腹部臓器の診断を行う検査です。
頻度の高い、虫垂炎や腸炎、それに伴う腹膜炎や消化管穿孔などの迅速かつ正しい対応が必要な疾患で特に力を発揮しています。患者さんへの負担の少ない検査法ですのでスクリーニングにも適しています。
造影剤を使用することで、血管や腫瘍をさらに詳しく検査することができます。
頻度の高い、虫垂炎や腸炎、それに伴う腹膜炎や消化管穿孔などの迅速かつ正しい対応が必要な疾患で特に力を発揮しています。患者さんへの負担の少ない検査法ですのでスクリーニングにも適しています。
造影剤を使用することで、血管や腫瘍をさらに詳しく検査することができます。
体脂肪測定
腹部の断面での皮下脂肪・内臓脂肪の測定をします。客観的に評価できるため、減量が必要な患者さんの動機付けにも適しています。

通常のX線撮影では見えにくい細かい骨折や軟部組織の評価が可能です。
造影剤を使用したCT(造営CT)について
造影剤について
単純CT(造影剤を使用しない撮影)で分からなかった部分の描出を行うために、CTではしばしば造影剤を使用します。現在の造影剤は「非イオン性造影剤」という以前に比べ安全性の高いものが使われていますが、ときに発疹や喘息発作などのアレルギーを起こす事があり、まれに重症化することもあります。造影剤は使用にあたって特別な注意の必要な薬剤の一つと認識しています。
当院ではCT検査室に、アレルギー反応を起こした時に有効な薬剤・機材やマニュアルを備え、万が一の場合でも適切に対処出来るようになっています。
当院ではCT検査室に、アレルギー反応を起こした時に有効な薬剤・機材やマニュアルを備え、万が一の場合でも適切に対処出来るようになっています。
造影剤が使用できない患者さん
- 造影剤にアレルギーのある方
- 重篤な甲状腺疾患のある方
冠動脈疾患と心臓CTについて
冠動脈疾患について

画像冠動脈は心臓の筋肉を栄養している血管で、これが狭くなると狭心症、完全に詰まって心筋が壊死してしまうと心筋梗塞になります。
「狭心症」は心筋がまだ壊死に陥っていない段階で、胸痛や胸部圧迫などの症状があります。症状のはっきりしない方も多いのですが、特に不安定狭心症(重症な狭心症)は心筋梗塞を起こす一歩手前ですので早めの検査と治療が必要です。
「心筋梗塞」は心筋が壊死してしまい、壊死した心筋は再び心臓を動かすことはありません。心筋梗塞発症後できるだけ早期に治療しないと死亡する確率が高い疾患です。
何が原因か
冠動脈が詰まる原因は主に動脈硬化で、血管内膜に血液中のコレステロールなどが蓄積されることにより、冠動脈の狭窄を起こすことが原因といわれています。
どうすれば診断できるか
心筋梗塞は心電図で診断し、冠動脈閉塞部位の診断・治療には心臓カテーテル検査を行います。これに対し、心臓CT検査は、不安定狭心症や心筋梗塞を防ぐために、狭心症症状としての短時間の胸部圧迫感や胸痛を自覚するような早い時期に受けることが望ましいのです。
心臓CTの特徴
心臓CTは心臓カテーテル法に比べ、外来で、短時間に、低コストで、体への負担が少なく行えます。費用は心臓カテーテルの数分の一程度です。CT画像で何らかの異常所見がみられた場合には心臓カテーテル検査を後日行う場合もあります。その場合、立体画像を用いた説明を受け、納得してカテーテル検査をお受けいただくことができます。
当院の心臓CTにて異常があり、さらに高度な診断と治療が必要となった場合、近隣の総合病院や大学病院を紹介しております。心臓CTの撮影は短時間で終了しますが、膨大で複雑な画像データの処理が必要なため、最終的な検査結果を得るまで数日程度のお時間をいただいております。
当院の心臓CTにて異常があり、さらに高度な診断と治療が必要となった場合、近隣の総合病院や大学病院を紹介しております。心臓CTの撮影は短時間で終了しますが、膨大で複雑な画像データの処理が必要なため、最終的な検査結果を得るまで数日程度のお時間をいただいております。
発見例
多発性の冠動脈狭窄 放置すると心筋梗塞を起こす可能性が高い

心臓検診について
心筋梗塞や狭心症などは、喫煙・高血圧、糖尿病、血清脂質異常(高LDLコレステロール、低HDLコレステロール、高中性脂肪血症)などの要因を持っている人に多く起こります。
比較的若く、元気に仕事されている方を突然襲うのも冠動脈疾患の特徴の一つで、心臓病では年間約15万人が死亡しています。喫煙習慣や上記疾患のある方は一度当院の循環器科を受診されることをお勧めします。
比較的若く、元気に仕事されている方を突然襲うのも冠動脈疾患の特徴の一つで、心臓病では年間約15万人が死亡しています。喫煙習慣や上記疾患のある方は一度当院の循環器科を受診されることをお勧めします。
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